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← 学ぶ暴落を待ってから始めるべき?待った人が勝ったのは過去150年で17%だけ
「今は高いから、下がってから始めたい」と考える人は多くいます。毎月の積立を、2割下がるまで預金でためておく方法を過去150年の米国株で試すと、すぐ始めた場合を上回ったのは17%のケースでした。
公開 つみとり運営事務局
株価が高値を更新していると、「下がってから始めたほうが得では」と考えがちです。この方法を過去の米国株で試すと、すぐに毎月の積立を始めた場合を上回ったのは17%のケースにとどまりました。
比べた方法
毎月3万円を20年間用意できる人が、次の2つの方法をとった場合の20年後の評価額を比べました。
- すぐ積み立てる:毎月3万円をその月に入れる
- 下がるまで待つ:毎月3万円を預金でためておき、株価が過去の高値から2割(または3割)以上下がっている月に、ためたお金をまとめて入れる。20年たっても入れていないお金は預金のまま
待った場合の結果
| 待つ条件 | 待ったほうが多く終わった | 20年後の差(中央値) | 悪いほうから10% | 最初に入れるまでの期間(中央値) |
|---|---|---|---|---|
| 高値から2割下がるまで | 16.9% | −11.7% | −30.5% | 約2年 |
| 高値から3割下がるまで | 24.7% | −13.4% | −55.4% | 約4年 |
2割下がるのを待つと、6回に5回は、すぐ積み立てた場合より少なく終わりました。3割まで待つと勝つ割合は少し上がりますが、負けたときの差が大きくなり、20年間一度も条件を満たさなかったケースが13%ありました。
待つほど不利になる理由
下落は、いつ来るか、どこまで下がるかが事前にわかりません。待っている間に株価が上がり続けると、2割下がっても、待ち始めたときより高い値段でしか買えないことがあります。
一方、すぐ積み立てる方法では、下がった月も自動で安く買っています。下落を待たなくても、積立には下がった時期に多く買う働きがもともと入っています。
高値のときに始めた場合
「高値で始めて、すぐ暴落したら」という不安は、実際に起きた時期もあります。過去150年で最も悪かったのは、世界恐慌の直前に積立を始めたケースで、積立中の最大含み損率は−59.9%でした。それでも、30年続けたケースはすべて入れた元本を上回っています(積立中の暴落は最大でどこまで減るか:150年間の最悪は元本比−59.9%)。
よくある疑問
Q. 今は割高だと言われています。それでも始めるべきですか?
割高かどうかと、その後に下がるかどうかは、短期では結びつきません。割高と言われながら何年も上がり続けた時期もあります。不安なら、手元のまとまったお金だけを1年程度に分けて入れる方法があります(まとまったお金は一括と分割どっち?過去150年では一括が3回に2回多く終わった)。毎月の積立は、始める時期を選ばずに続けるほうが有利でした。
Q. 暴落したら積立額を増やすのはどうですか?
生活防衛資金とは別に余裕資金があるなら、下がったときに追加で入れるのは有効です。ただし、そのために毎月の積立を減らしたり止めたりすると、この記事の「待つ」方法と同じ不利を受けます。
前提とデータ
- Robert Shiller のS&P500データ(配当込み・1871年〜)。2024年10月以降はS&P500連動ETFの配当込み価格と米国CPIで補完し、2025年12月まで。物価上昇分を差し引いた実質値で比較。
- 「高値から2割下がる」は、1871年以降の最高値(配当込み・実質)からの下落率で判定。一度条件を満たしたあとも、下落が続いている月はその月の積立額を入れる。
- 開始時期を1か月ずつずらした20年間・1,620パターン。待機中の預金の利回りは実質0%。税金・手数料・為替は含まない。
- 過去の実績であり、将来の結果を約束するものではありません。