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← 学ぶ分配金は再投資か受け取りか:30年で約1.9倍の差(過去150年の米国株)
投資信託の分配金は、受け取ると現金で手元に残り、再投資すると元手が増えていきます。過去150年の米国株の配当で比べると、30年後の差は中央値で約1.9倍でした。新NISAでの選び方も整理しました。
公開 つみとり運営事務局
投資信託の分配金は、ファンドの利益の一部を現金で払い出すしくみです。受け取るか再投資するかで、長期の結果は大きく変わります。過去150年の米国株の配当で比べると、30年後の評価額は、再投資した場合が受け取った場合の約1.9倍になりました。
受け取りと再投資の結果
S&P500に一度にお金を入れ、その後の配当を次の2つの方法で扱った場合を比べました。
| 期間 | 再投資した場合 | 受け取って預金で持った場合 | 差 |
|---|---|---|---|
| 20年 | 3.71倍 | 2.64倍 | 再投資が約1.4倍 |
| 30年 | 7.05倍 | 3.72倍 | 再投資が約1.9倍 |
倍率は入れた額に対する評価額(中央値)で、物価上昇分を差し引いた値です。受け取った配当は預金で持ち、使わなかった前提です。使ってしまえば、差はさらに広がります。
差が広がる理由
受け取った分配金は、それ以上増えません。再投資した分配金は、次の年から配当と値上がりを生みます。この差が毎年積み重なるため、20年から30年へ期間が延びると、差は1.4倍から1.9倍に広がりました。
新NISAでの選び方
| ファンドの方針 | 設定 |
|---|---|
| 分配金を出さない(主なインデックスファンドの多く) | 設定は不要。ファンドの中で自動的に再投資される |
| 分配金を出す | 「再投資」を選ぶ |
| 毎月分配型 | 成長投資枠・つみたて投資枠とも対象外 |
新NISAの口座では分配金にも税金がかかりません。受け取っても税金で目減りはしませんが、手元に残る現金は増えないままです。
受け取りを選んでもいい場合
お金を使う時期に入り、生活費の一部として定期的に現金が必要なときは、分配金を受け取る方法もあります。ただし、必要な分だけ投資信託を少しずつ売る方法でも同じように現金を用意でき、売る額を自分で決められます(新NISAで売るとどうなる?枠は翌年に戻るが、年360万円の上限は変わらない)。
よくある疑問
Q. 分配金が多いファンドのほうが、利益が多いのではないですか?
分配金は、ファンドの資産から払い出されます。分配金を出した分だけファンドの値段は下がるため、分配金が多いこと自体は利益が多いことを意味しません。
Q. 分配金を出さないファンドは、どうやって利益が出るのですか?
株の配当はファンドの中で受け取られ、そのまま株の買い増しに使われます。利益は、ファンドの値段(基準価額)の上昇として表れます。
前提とデータ
- Robert Shiller のS&P500データ(価格・配当・消費者物価、1871年〜2024年)。物価上昇分を差し引いた実質値で比較。
- 最初に一度だけ入れ、配当は毎月(年間配当の12分の1)を受け取る前提。受け取った配当は預金(実質0%)で持つ。
- 開始時期を1か月ずつずらして計算(20年=1,602パターン、30年=1,482パターン)の中央値。税金・手数料・為替は含まない。
- 過去の実績であり、将来の結果を約束するものではありません。