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← 読み物積立を月1万円増やす効果:2,000万円への到達は約2年早まる
毎月の積立を1万円増やすと、目標額への到達はどれだけ早まるのか。現在の積立額や相場環境によって効果は大きく変わります。増額のタイミングと、1万円の作り方による違いも比較しました。
公開 つみとり運営事務局
積立額を増やすべきか迷ったとき、判断材料になるのは「増やすと目標に何年早く届くか」です。ここでは、毎月1万円の増額が2,000万円への到達時期にどう影響するかを、計算と過去の相場の両面から整理します。
前提:毎月3万円・目標2,000万円
S&P500に毎月3万円を積み立て、2,000万円を目指すケースで考えます。年8%で一定に増えると仮定した場合、到達まで約22年です。45歳で始めた場合、67歳前後で到達します。
目標額の2,000万円は、老後に毎月不足する金額の12か月分を4%で割った値の一例です。毎月5万円不足する場合は1,500万円になります。
増額の効果は、現在の積立額で最大9倍違う
年8%の計算で、各積立額から1万円増やしたときの短縮年数を比べました。
年8%で増える前提の計算。いまの積立額ごとに、1万円足したときの短縮年数。
| 増額前→増額後 | 到達までの年数 | 短縮 |
|---|---|---|
| 月1万円→2万円 | 34.2年→26.1年 | 8.2年 |
| 月3万円→4万円 | 21.7年→18.8年 | 2.9年 |
| 月8万円→9万円 | 12.5年→11.6年 | 0.9年 |
積立額が少ないほど、1万円の増額による短縮効果は大きくなります。月1万円と月8万円では、同じ1万円でも効果に約9倍の差があります。
過去の相場では、中央値で約2年の短縮
実際の相場は一定の率では動きません。S&P500の過去の相場で、開始時期を1か月ずつずらした1,484パターンを計算すると、毎月3万円での到達年数は次のように分布しました。
| 項目 | 2,000万円到達までの年数 |
|---|---|
| 最短 | 12.1年 |
| 中央値 | 20.1年 |
| 最長 | 26.6年 |
同じ積立額でも、相場環境だけで到達時期に約15年の幅があります。
同じ相場のもとで月3万円と月4万円を比べると、4万円のほうが中央値で約2年(1.9年)早く到達しました。年8%の計算上の短縮(2.9年)よりは控えめですが、相場による大きなぶれの中でも無視できない差です。
相場が不調なときほど、増額の効果は大きい
1,484パターンを到達が早かった順に3つに分けると、増額の効果は次のように変わります。
| 相場環境 | 月1万円増額による短縮 |
|---|---|
| 好調(早いほうから25%) | 約1年 |
| 平均的 | 約2年 |
| 不調(遅いほうから25%) | 3年以上 |
相場が好調な時期は運用益が資産を押し上げるため、追加の入金が果たす役割は相対的に小さくなります。相場が伸び悩む時期は、資産の増加を支えるのは主に入金額です。どの相場環境に当たるかは事前にわからないため、増額は不調な局面への備えとして機能します。
1万円の作り方でも効果は変わる
| 1万円の使い方 | 到達の短縮 |
|---|---|
| 積立に上乗せする | 約2年 |
| 老後の生活費を月1万円下げる(目標額が300万円下がる) | 1年未満 |
| 生活費を月1万円下げ、その分を積立に回す | 約3年 |
生活費を見直して浮いた1万円を積立に回すと、目標額の引き下げと積立の増額が同時に効くため、効果が最も大きくなります。
よくある疑問
Q. 来年から増額する予定です。今すぐとの差は?
今すぐ増額すれば中央値で約2年の短縮ですが、1年後に増額した場合は1年未満にとどまります。増額を先送りすると、効果の半分近くが失われます。
Q. 増額できない場合はどうすればいいですか?
積立を止めないことが最も重要です。10年で積立をやめて放置した場合、続けた場合より到達が約2年半遅れ、30年以内に届かないケースも2%ありました。続けること自体が、増額と同程度の効果を持ちます。
Q. 月4万円でも新NISAの枠に収まりますか?
月4万円を17年続けた場合の投入元本は約816万円で、新NISAの生涯投資枠1,800万円に収まります。
前提とデータ
- 計算上の年数は、年8%で毎月一定に増え、毎月末に積立する前提。
- 過去の相場は Robert Shiller のS&P500データ(配当込み・1871年〜)。開始月を1871年1月〜1994年8月でずらした1,484パターン。
- 税金・手数料・為替は含みません。
- 過去の実績であり、将来の結果を約束するものではありません。